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ものづくりを支えるもう一つのものづくり 多くの製造業が集中する「ハイテクのまち」坂城。このまちで日々生産され、世界に送り出される工作機械。その加工装置や設備には、製品以上に高い精度と堅牢さが要求されます。宮原酸素工業所は、これら工作機械の基礎フレームを受注生産する会社です。弊社のフレーム生産は、ものづくりを支えるもう一つのものづくり。弊社の技術は、精度を支えるもう一つの精度です。

はじめに 地域の製造業とともに歩む

(有)宮原酸素工業所 代表取締役 宮原誠

坂城町が、我が国の高度経済成長とともに急速に工業化したのは、昭和30年代のことです。国産初のカム式自動盤を開発した旧(株)ミヤノ鉄工(現シチズンマシナリー)さん、いち早く合成樹脂の加工機械を開発しアメリカへの輸出を開始した日精樹脂工業(株)さん、半導体シリコンの特殊加工機械の試作に成功した不二越機械工業(株)(松代町)さんなど、日本を代表する工作機械メーカーが、このころを草創期としており、坂城町にはフロンティアスピリットが漲っていました。

弊社は、これらメーカーさんの発足や坂城町への進出と時期を同じくして、主にその溶接部門を担うべく、昭和33年3月、上田市からこの町に進出しました。溶接技術者は、当時、「溶接屋」と称されて、一匹狼的な存在が多かったのですが、弊社はその技術向上に努め、また、受注した仕事を共同して進め、「宮原養成所」と呼ばれたものです。弊社の溶接技術には、このように地域とともに歩んだ長い伝統と蓄積があるのです。

工作機械のフレームメーカーへと特化したのは、加工機械の導入がきっかけでした。鉄材を切り出し溶接してフレームに組み立てる工程を「製缶」といいます。これを工作機械のフレームとするためには、さらにさまざまな加工が必要です。その加工までを一貫して受注できるようになったとき、弊社独自の歩みが始まりました。仕上げの塗装までも行うようになり、また、より長大なフレームを加工するため、この近在ではあまり例を見ない大型の加工機械を幾台も設備しました。

コロナ禍の中、厳しい経済情勢が続いていますが、今度とも「ものづくり」にこだわりつつ、地域の発展に寄与すべく、精進を重ねてまいる所存です。
ご愛願のほど、よろしくお願い申し上げます。

本社 村上工場

坂城インター工場